米国ペリカン・プロダクツ社から2019年1月に発表され、同春よりリリースされたコンパクトな新ハードケースのラインナップ「Pelican RUCK CASE (以下、RUCK CASE)」。
上記タイトル画像を見て分かるように、ミリタリーテイスト満載なデザインがオトコ心をくすぐります。昨秋にリリースされ、ポップなデザインが目を惹く「GO CASE」(別記事参照)とは対照的な無骨さ・質実剛健さが魅力の「RUCK CASE」。入手後、しばらく使用してみたので、使い勝手等を交えてご紹介いたします。
米国ペリカン・プロダクツ社が2019年1月頭に発表した新ラインナップ・ペリカンRUCK CASEシリーズ、米国では2019年春より販売開始されています。
日本ではオートバックスのPB商品を扱う「JACK & MARIE」にて、2019年初夏頃から取り扱いされています(オートバックスは別記事で紹介したようにペリカン・プロダクツ社の正規取扱店になっていますので、万が一の際の保証についても安心ですね)。
このRUCK CASE(ラックケース)は、どのようなケースなのか。
ペリカン社のラインナップでは「パーソナル・ユーティリティ・ケース」として紹介されています。いわく「様々な冒険に欠かせないアイテムを保護するケース」さらには「究極の冒険パートナー」との事。
先述の「JACK & MARIE」の通販ページではもっと分かりやすく「防水ガジェットケース」との表現で紹介されており、私の印象としてもこちらの表現の方がしっくり来ました(私のような中年サラリーマンは冒険とかしないですからw)。
RUCK CASEのカタログスペック的特徴としては、まずペリカンケースらしさの証しとしてIP67の防水(最大1mの深さで30分潜水可能 ※)を持つ点にあります。
更に外観上の特徴としてロープやカラビナ等と合わせて使う事が想定されたループ部分が左右両端に配置されています。他にも設置面がゴム製素材で出来ている事から、耐衝撃性の他にも設置面とのグリップ性が高いメリット(詳細は後述)も見過ごせない点です。
※ペリカン社のプレスリリース(英文)には「IP67 Rating」として「水深1mに30分」との記載がある一方で、同じく製品紹介の個別ページでは「IP68 Rated Protection」(水深2mに30分)と記載されており、同じサイト内で表記が矛盾しています。因みに「JACK & MARIE」の通販ページを始め、日本での紹介ニュース記事では「IP68」規格として「水深2mに30分」との説明がありますが、果たしてどっちが正しいんでしょうかねぇ。
プレスリリース:Introducing the Pelican RUCK™ Personal Utility Case Collection.
https://www.pelican.com/us/en/about/press-releases/article/introducing-the-pelican-ruck-personal-utility-case-collection/
商品ページ:R40 Personal Utility Ruck Case.
https://www.pelican.com/us/en/product/cases/ruck-case/personal-utility/r40
ラインナップを見ると、
RUCK CASEにはサイズ違いに小さい順から「R20」(約0.85L)、「R40」(約1.13L)そして「R60」(約2.26L)の3種類があります。私が入手したのは中間サイズにあたる「R40」になります。
R20 | R40 | R60 | |
---|---|---|---|
外観 | ![]() | ![]() | ![]() |
外寸 (cm) | 22.9 x 12.2 x 7.4 | 24.9 x 15.5 x 7.4 | 28.2 x 17.5 x 9.9 |
内寸 (cm) | 17.8 x 8.6 x 5.1 | 19.3 x 11.9 x 4.8 | 22.6 x 13.7 x 7.6 |
容量 | 0.85L | 1.13L | 2.26L |
重量 | 0.57kg | 0.76kg | 1.06kg |
Pelican.com 価格(USD) | $44.95 | $54.95 | $64.95 |
ZOZO TOWN (Jack&Marie) 参考価格 | 7,600円 (税別) | 9,200円 (税別) | --- |
さらに其々に4色展開(2019年リリース時点)されているのも興味深いですね。
手に持って感じたのは小さくてもペリカンケースらしさを感じる硬質感。
ケース自体の重み(0.76kg)と相まって、中々の本気度が感じられる製品です。
ケースを開けるとトレー(間仕切り)があり、ケーブル類を通したり、アイテムを固定したり出来ます。
中央の間仕切りにはベルクロが付いており、小物を固定したり様々な用途に使えそうです。更には蓋の裏側には取り外し可能なオーガナイザーが付いており、小物を挟んで(パーティションを分けて)収納する事も可能。
従来のペリカンケースはどちらかと言うと(良くも悪くも)単純なケースでしたが、予めこうした細かい部分にまで手が入っているのは、これまでとの大きな違いに感じ、嬉しい驚きでした。
因みにあまり嬉しく無い驚きとしては、製造国が中国になった点でしょうか。ペリカンケースといえばMade in USAという印象だっただけに、このRUCK CASEや別記事で紹介したGO CASEは中国製です。
活用シーンとして、
私はこの「RUCK CASE」をガジェット類のポータブル充電ベース兼メモリーカード収納として活用しています。
上記写真の時はcheero製モバイルバッテリー「Power Plus 3 (13400mAh)」からiPhone8Plusの他にGoProの充電池を3個同時に充電できるケース型充電器を収納しました。とりわけGoProはスグに充電が切れてしまうので、常に予備電池を充電しながら長時間撮影できるのは便利です。
また、愛用する一眼レフカメラのEOSのバッテリーもサードパーティ製でUSBから給電できる充電器を活用しています。
バッテリーって結構値段が高いですから、そうそう何個も買えませんが(安い中華製だと純正の半分くらいしか電池が持たないとかザラですし)、このように予め2本バッテリーを用意しておき、撮影しながら空になったバッテリーを充電する運用は(13,400mAhくらいの容量を持つモバイルバッテリーだと)あたかも無限にバッテリー交換ができるのでは?と錯覚してしまう(バッテリー切れを気にしなくなる)程、快適です。
バッテリーは熱や衝撃に弱いことや、万が一の際(例えば・・・レアケースですが、リチウムイオンバッテリーの発火など)に備えてペリカンRUCK CASEに入れておけば、安心してバッテリーの持ち運びは勿論、同時に充電しながらも可能となります。
また、私の活用方法では特徴的なトレーを外して容量大きく使っていますが、蓋の裏側にあるオレンジ色のラバー製オーガナイザーはアイテムを挟み込むのに便利なので活用しています。
そして前述のように、設置面がゴム製素材で出来ている事から、耐衝撃性の他にも設置面とのグリップ性が高い特徴もあります。
これが意外な程に便利で、例えば(あまり褒められた使い方ではありませんが)車のダッシュボードにケースを置いた状態で走行しても安定して鎮座していました。ジムニーのダッシュボードとかに置くと最高にカッコ良い佇まいになりそうです。
まとめ。
ナンと言っても、このペリカンRUCK CASEの醍醐味はミリタリー調のデザインにありますので、積極的に外に持ち出して見せびらかしたくなります(笑)。
私は外遊びをする際に、例えばキャンプ等ではRUCK CASEが写真の隅にワザと写り込むように写真を撮ったり(笑)、アウトドアチェアの横に無造作に(見えるように計算しながら微妙に角度とか考えて)置いてその佇まいを楽しんだり(笑)しています。
そう、このデザインは「映える」し、とにかくカッコ良い。
反面、ケース重量だけで0.76kgもあり、アイテムを収納した総重量は1.3kgとか軽く超えてしまいます。
どこにでも持ち出して使いたいのに結構重たいってのは、ちょっと億劫に感じることもあり、「この装備ならGO CASEに入るから、軽いGO CASEで行くか・・・」って思ったりする事も。中々に悩ましいですね。
GO CASEとの使い分けという意味では、GO CASEは水遊びやスキーなどアウトドア時の「貴重品やスマホ等のガジェット保管用」としてバックパックの奥に忍ばせておく用途に用い、この「RUCK CASE」はむしろハダカの状態で持ち歩いて、予備バッテリーや予備SDカードなど「衝撃を与えたく無い」且つ「交換などそれなりの頻度で行うもの」を収納するケースとして活用しています。
そんな感じで、ミリタリーやアウトドアがお好きな方にはオススメです。
[了]