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    2009年秋にリリースされたキヤノンの高級コンパクトカメラ、PowerShot G11。私が購入した2010年4月(当時38,650円)以来、かれこれ9年弱の長きに渡って愛用し続けています。長く使い続けているのは、とにかく奥の深いカメラだからに他なりません。



    Gシリーズとは
    PowerShot Gシリーズは、世代的に大きく3つの系統に分けることができます。

    1つが1/1.8型CCDを搭載した初代PowerShot G1(2000年秋)〜PowerShot G6(2004年夏)までの第1系統、そしてPowerShot G7(2006年秋)〜PowerShot G16(2013年秋)までに発売された主に1/1.8型センサーを搭載した第2系統、さらに「X」の称号がつく1インチ以上の大型センサーを搭載したPowerShot G1X(2012年春)〜現在に繋がる第3系統。

    私の愛用するPowerShot G11は、第2系統に分類されるモデルです。PowerShot G7から始まる第2系統では、それまでの未来感溢れるシルバーを基調としたデザインを大きく変えて、黒くシックでどこかレトロな独特な雰囲気を持つデザインを採用しています。

    PowerShot G11の主な特徴は、1/1.7型CCDセンサーを搭載し、有効画素数1040万画素、バリアングル液晶、35mm判換算で広角28mm〜望遠140mm/F2.8〜F4.5のレンズ搭載、そして何といってもGシリーズに共通した特徴であるところの「一眼カメラEOSシリーズに似た操作性」「EOSシリーズのフラッシュライトが利用可能」を備えています。


    G11での撮影スタイル
    私がPowerShot G11で撮影する際は、RAWは使わずJPEGオンリーで撮影します。JPEG形式の方がファイルサイズも小さくて沢山撮れるので、お散歩や出張先での撮影など何枚くらい撮影することになるか予想しにくい場面で使いやすいです。また、JPEG形式でも懐の深い写真が撮れますので、後で色補正などもしやすいです。私はモードを「P」にし、マイカラーの設定は「OFF」もしくは「N(すっきりカラー)」にして撮影しています。


    28mm相当の広角端にて撮影。地上の備蓄タンクなど解像感の良さはスマホで撮影した撮影とは大きく異なります。

    1つ注意としては、毎回撮影の度に「AEロック」操作が必須な(と私は考える)点です。AEロック無しにカメラ側の判断に露出設定を任せると、期待したような写りにはならない為、私は必ずAEロックで主体的に露出を決めてから撮影しています。そのAEロックがPowerShot G7より、背面右上の親指で最も押しやすい位置に配置されており、操作はすこぶるしやすいです。この配置から考えるに、AEロックは必須操作なのかな、と勝手に解釈しています(笑)。

    PowerShot G11で撮影
    50mm相当、ISO640、f3.2、1/50にて撮影。ISO640にも上がるとノイズが目立ちますが、フィルム粒状感に似た味わいが出てきます。AEロックで露出をコントールし撮影。

    東大赤門前。PowerShot G11で撮影
    50mm相当、ISO640、f2.8、1/60、東京大学の赤門前にて撮影。LED信号機の赤色も潰れずに、陽が沈む夕暮れ時のグラデーションを写してくれています。

    ブルックスブラザーズ青山本店
    28mm相当、ISO100、f2.8、1/60、ブルックスブラザーズ青山本店にて撮影。証明のあたる付近でAEロックをかけて白トビを抑制。背景の曇り空もちゃんと残っている懐の深い描画がPowerShot G11ならでは。

    東京タワーをPowerShot G11で撮影
    28mm相当、ISO80、f4.8、1/1000、浜松町駅より東京タワーを眺める位置にて撮影。夕方の日差しが強く、シャッター速度は1/1000に。ビルや東京タワーは黒つぶれしていますが、空を流れる雲の奥行き感をPowerShot G11は捕らえてくれています。

    アップル表参道をPowerShot G11で撮影
    28mm相当、ISO80、f4.0、1/30、アップル表参道にて撮影。4段分といわれる手ブレ補正機構と、握りやすいボディのおかげで1/30でも安定した撮影ができました。



    東京大学の構内をPowerShot G11で撮影
    28mm相当、ISO1600、f2.8、1/20、東京大学にて撮影。これも明暗差の激しい場所です。ISO1600ともなると、かなりノイズが出てきますが、大きく引き伸ばしてプリントアウトしない限り、それほど嫌な感じを受けません。

    札幌市営交通の路面電車をPowerShot G11で撮影
    140mm相当の望遠端、ISO800、f4.5、1/60、札幌市内を走る路面電車を撮影。

    ゴルフ練習場
    140mm相当の望遠端、ISO1600、f4.5、1/80、ゴルフ練習場を撮影。重なったネットのモワモワとした感じが良い感じに気持ち悪いです。

    PowerShot g11で撮影
    72mm相当、ISO640、f3.5、1/80、札幌発祥のアウトドアブランド「South2 West8」にて撮影。一番手前の鹿の目にピントを合わせて、絞りは開放にしているのですが、小粒な1/1.7型センサーではボケによる奥行き感は出せず。

    小樽埠頭
    140mm相当の望遠端、ISO160、f4.5、1/320、北海道・小樽埠頭にて撮影。撮影条件によっては望遠端で四隅に周辺減光も生じることが。寒さが印象的だったので、ホワイトバランスの色温度を下げ気味に。

    小樽の街並みをPowerShot G11で撮影
    140mm相当の望遠端、ISO100、f4.5、1/320、北海道・小樽市の飲屋街、嵐山新地にて撮影。絞り開放ですが、全体的に適度なシャープさがあります。




    スマホカメラでは撮れない「空気感」を
    コンデジ(レンズ一体型のコンパクトデジカメ)市場はスマホカメラの高画質化に伴い、その市場を急速にシュリンクさせている、と言われています。

    実際、CIPA(一般社団法人 カメラ映像機器工業会)のデータによると下記のように、まさに、つるべ落としの如く!な状態。

    もうデジカメ(とりわけコンデジ)なんか不要だ、と嘯く声もありますが、私はそうは感じていません。最新のスマホカメラと9年前にリリースされたPowerShot G11とを比較しても、そう思える程です。

    以前の記事「検証:カメラとしてのiPhone 8 Plus」[Link]でも記載しましたが、キレイに撮れるスマホのカメラであっても、カメラ専用機のような「空気感」を出す領域には中々至っていない、というのが私の考えです。

    それはこの2009年製のPowerShot G11と、2017年製のiPhone 8 Plusを比較しても、古びたPowerShot G11に軍配が上がる、というのが事実です。実際、レンズの物理的な大きさに決定的な違いがある訳ですから、たとえ古びた2009年製とは云っても「カメラ専用機」であるPowerShot G11が勝つのは自然な事と考えます。

    被写体を取り囲む「空気感」までを伝えるためには、相応の物理レンズが必要。そして、そんなカメラが今となっては中古15,000円程度で買える(2018年11月現在の相場)のですから凄いものです(そもそも新品を店頭で購入した当時で38,650円という安価さ。当時のデフレの酷さを考慮しても安すぎる価格です。

    Canon PowerShot G11

    尚、高倍率ズームレンズを小さなボディに押し込んでいるため、レンズには無理があるようで上記のように歪曲はかなりありますが、この歪曲も含めて”味”とするか、もしくは各種ソフトで補正する等、必要に応じて一手間加えて行くのが宜しいかと考えます。

    お散歩や出張のお供に「間違いない」カメラとして(今更ながら)PowerShot G11というチョイスを私は推しています。

    [了]

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