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    ペリカンAIRは、どう進化したか?
    (2019年7月・記事更新)

    ペリカンケースのネックである「重さ」を克服しつつ、堅牢さと防水性は担保した新シリーズ「ペリカンAIR[Link]」。従来のペリカンケースからどのように進化したのか、私のペリカンケース1510と比較してみました。
     

    ※国内正規販売店での取扱開始(更新:2019年7月)
    ハクバ写真産業のプレスリリース(2019年6月26日)によると、遂にペリカンAIRケースの国内正規販売が開始されたました。
     
    ながらく並行輸入品でしか入手できなかったペリカンAIRシリーズですが(一部ネットショップで正規品を販売している業者もありましたが)、正規販売店での取扱が開始されたことで、これら正規販売店での購入品はペリカンプロダクツ社から修理等のアフターサービスを受けられるメリットが生じます。
     
    正規販売店(一覧)
    https://www.pelicanproducts.co.jp/shoplist.html

    ハクバ写真産業:ペリカン軽量タイプの中型防水ケース6種 発売(2019.6)

    http://www.hakubaphoto.jp/news/873

    ペリカン社40周年記念の革新的モデル、AIR
    「AIR」シリーズはペリカン社40周年となる2015年にリリースされた、同社の従来までのラインナップを大きく塗り替える可能性を秘めた画期的な製品。
     
    ペリカンケースの最大の欠点であるところの”重さ”を改善したに留まらず、数多くのリファインを遂げています。
      

    今回は新しいペリカンAirケース1535と、私の愛用するペリカンケース1514[Link](1510のディバイダー付き)とを比較しどのように変化を遂げたか見てみます。

    Pelican AIR 1535

    まず、新しいペリカンAirケース1535[Link]は、私の愛用するペリカンケース1514(1510のディバイダー付き)[Link]で感じる欠点の多くを解消してくれています。
     

    改良点(1):サイズ感そのまま、軽量化
    新しいペリカンAirシリーズは従来のペリカン社ハードケースと、外寸の大きさはほぼ同じなままに、大きく軽量化を果たしています。
     

    例えば、最もスタンダートに愛されるハードケース「ペリカンケース1510[Link]」のAir版と言える「ペリカンAIR 1535[Link]」を比較すると↓こんな感じ。

    項目従来のペリカンケース
    Pelican 1510
    新しいペリカンケース
    Pelican AIR 1535
    内寸50.2 x 27.9 x 19.3 cm51.8 x 28.4 x 18.3 cm
    外寸55.9 x 35.1 x 22.9 cm55.8 x 35.5 x 22.8 cm
    蓋の内側の深さ4.5 cm5.1 cm
    収納部側の深さ14.7 cm13.2 cm
    容量27L27L
    総重量5.4kg3.9kg
    実勢販売価格35,000円前後45,000円前後

    このモデルの比較では、外寸&内寸&容量はほぼ同じなのに、重量は27%(1.5kg)も軽量化を果たしています。機内持ち込みサイズでもある、ペリカンAIR1535なだけに、1.5kgの軽量化は大きく効いて来そうです。
     

    改良点(2):ネームプレートの改良
    新しいペリカンAirケースは、ネームタグが入る透明なプレートケースが取っ手の部分についています。
     
    従来のペリカンケースもネームタグはあるのですが、プレートを取り外して米国ペリカン社に送ってレーザー刻印して貰わねばならない(しかも有料サービス)ので面倒ですし、何より日本からはこのサービスを受けられませんからね(前述のハクバ写真産業による国内での正規販売品でも、このサービスは確認できませんでした)。
      
    ネームプレートは、空港で荷物を預ける際など他の乗客が同じようにペリカンケースを使っていたときに自分のケースかどうか一見すると分かり難い(だからなのか皆さんステッカーを貼ったりしている)ので便利です。

    (以前、札幌市内で恐らく米国人と思われる外国人観光客がペリカンケースを旅行カバンにしていたのを見たのですが、ネームタグをテープで貼り付けていたのが印象的でした)
     

    改良点(3)キャリーハンドルの改良
    まず従来の1510系ではキャリーハンドルの上端左右に出っ張りがあります。これが実に邪魔で、よくビジネス鞄などキャリーハンドルに通せるのがありますが、それらが尽くこの出っ張りのせいで通せません(私の所有するバッグの多くは通せませんでした・・・)。
      
    そのため別途このような商品[Link]を併用しなければならず機動力に少々欠ける厄介さがありました・・・が新しいペリカンAir1535では改善されています。

    Pelican AIR 1535

    また、従来の1510系のキャリーハンドルは薄くてしなる頼りないものでした。頑丈さが売りのハードケースなのに、重量物を運ぼうとするとキャリーハンドルが大きく湾曲し「大丈夫なのこれ?」状態になります。
     
    もっとも、それでキャリーハンドルが折れ曲がった等の経験は無いのですが、湾曲した状態は如何にも見た目が悪い。それが新しいペリカンAir1535では分厚くなって強化されているのが分かりますね。これは心強い限り。
     


    改良点(4)ディバイダーも変更
    これはペリカンAIRに限った話では無いのですが、ちょうどこのタイミングでディバイダー(仕切り)の色も従来の黒から明るい黄色になっていました。

    Pelican AIR 1535
    黄色のディバイダーとなった事で視認性が向上

    他にも、私が愛用するペリカンケース1514のディバイダー(=クッション素材の間仕切り)は真っ黒なのに対し、新しいペリカンAir1535では鮮やかなイエローになっており、薄暗い場所でも収納アイテムが見やすい工夫がされております。

    Pelican AIR 1535
    自在に間仕切りを変更可能なトレックパック

    また、これもペリカンAIR専用、という訳ではありませんが、タイミングを同じくして追加された新ディバイダー「TP(=TrekPak Divider)」 が素晴らしい出来栄えです。この引き締まったクッション素材の間仕切りは自由にカットでき、且つ上記写真の赤く見える留め具で任意の場所で挟み込んで固定できる仕組みになっています。
     

    Pelican AIR 1535

    ちなみに、この「TP(=TrekPak Divider)」、米国Amazon.comでは、$130程でオプションパーツ扱いで購入できます。サイズ的には私の1514でも使えそうなので機会があれば購入してみたいな、と考えます(ちなみに上記画像のは「This item does not ship to Japan.」で日本には発送してくれません。Amazon.co.jpでは並行輸入業者が取り扱ってくれています[Link])。
     

    このように、従来のペリカンケース1510系ユーザーから見て新しいペリカンAirは軽量化だけで無く、様々な改良点が施された魅力的な正常進化型であることが分かります。
     

    しかし、ホイールの欠点はそのままだった・・・
    良い事尽くめなペリカンAIRに感じますが、唯一残念な点が・・・ペリカンケースの欠点であった「車輪(ウィール/ホイール)のウルサさ」は改善されていないようです。
     

    詳しくは分からないのですが、動画や写真を見る限り相変わらず接地面の大きな幅広車輪のままですし、海外の掲示板を見てもペリカンAir1535の車輪交換の話題をよく見かけるので、どうも改善はされていないっぽいです。
     

    だけれども、この車輪交換については他記事にしたように、世界中でノウハウが共有されていますので、大きな問題では無い・・・と考えます。
     

    スタンダードな従来型ハードケースもオールドスクールな魅力がありますが、いま買うならやっぱりAIRですよね。[了]

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