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    LINNERノイズキャンセリングヘッドホンNC50レビュー
    ノイズキャンセリングNC50レビュー

    Linner Electronicsというヘッドホンメーカーをご存知でしょうか。キックスターター発のこの会社は、ノイズキャンセリングを機能をラインナップの全面に推す新興メーカー。
     
    同社の商品レビューはネット上にたくさんありますが、その殆ど全てがメーカー側から無償提供されたレビューブロガー達の行灯記事と言っても過言では無い(!)と確信しています。なぜならそれらバイアスが強く掛かった紹介記事は購入時の検討材料にならなかったからに他なりません。
     
    身銭を切って購入した身だからこそ言える正直ベースのレビューを(リリースから2年以上経過した今だからこそ)発信したく考え、同社のNC50を使っている感想を記事にしてみました。
     

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    LINNERノイズキャンセリングヘッドホンNC50レビュー
    安価なノイズキャンセリングヘッドホンNC50
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    Linnerとはナニモノか?
    Linnerこと「Linner Electronics Co.」は、2016年に誕生した新興のテック系ヘッドホン/イヤホンメーカー。
     
    テック系らしく西海岸の海風を浴びる米国カリフォルニア州サンタクララに拠点を構え、製造工場は中国・深センにある同社の中国企業「声源科技有限公司」が担当。事務所が米国にあるとは言え、いわゆる米国在住の中華系技術者たちが立ち上げた会社ですね。
     

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    商品開発にはクラウドファウンディングの「キックスターター」を活用し資金調達。「Your First Noise-Cancelling headphones」をキャッチコピーに、ノイズキャンセリング機能を備えながらも安価に提供する事を特徴としています。
     

    Linner: Your First Noise-Cancelling Headphones

    https://www.kickstarter.com/projects/2128976526/linner-your-first-time-anc-headphonesnow-and-for-a

     
    実際、ラインナップのほぼ全てのモデルにアクティブ式ノイズキャンセリング機能を搭載。それでいて、例えば私の購入した「Linner NC50」はBluetooth接続かつノイズキャンセリング機能付きながら、実売7,000円弱と圧倒的な安さ。
     
    日本でも、この最もスタンダードといえる位置づけのNC50が出た2017年秋頃からネット界隈では何かと話題となっていたものの、程なくして、それら紹介記事の殆どがLinner側から商品提供を受けたレビュー記事ばかりで埋め尽くされている事に気づかされます・・・
     
    Linner側がアピールポイントとして掲載を推したのかは想像の域を超えないものの、一様に似たようなレビュー記事ばかり増産されていた状況にウンザリし、興味を失っていました・・・。

    そんなこんなもありつつも、購入するに至ったLinnerのスタンダードモデル「NC50」を(実に1年以上も経過した)今更レビュー掲載したくなったのは、実際にそれなりの機会を使ってみて気付いた事が結構あったからでした。
     

    LINNERノイズキャンセリングヘッドホンNC50レビュー
    Linner NC50
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    結論、「素直な音、悪くない。」
    人は身銭切って買ったモノを否定的に意見するのは難しいもの。なぜなら、それもそのハズ、自らマヌケな選択をした過ちを告白するようなものですから、相応のバイアスが掛かった意見になってしまうのも無理がありません。
     
    友人から「それどう?」と聞かれて「ああ悪くないね」と言う答えは往々にして選択の失敗を暗に伝えている、もしくは良く見積もっても(後悔するほどでは無い程度な)無難な選択だった、と言えます。
     
    ・・・話を「Linner NC50」に戻しましょう。
    結論としてこのイヤホンはどうかって?
     
    「ええ、悪くないですよ」(苦笑)。
     

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    良い点から紹介します。
    基本的に素直な音で変な着色がされていない点は好感が持てます。
    いままで埋もれて聴こえなかった音が聞こえてきた、なんて新しい発見は「ありません」が、不満の無いフラットな(それでいて若干、低音に厚みのある)聴きやすい音色です。
     
    また、Bluetooth接続による音の遅延も気にならない程度には短縮されており、動画鑑賞でも違和感なく楽しめる点も良いですね。総じて嫌な感じの無い、そんなイヤホンです。
     

    LINNERノイズキャンセリングヘッドホンNC50レビュー
    悪くない、よ。NC50
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    最も気になる、本製品最大の特徴たる「ノイズキャンセリング機能」について。
     
    語ることは少々躊躇いを感じます。感じたままに表現するなら、ノイズキャンセリングは確かに作動しており、例えば室内空調機の送風音や、水槽用ウォーターポンプの音などの生活環境における機械音は効果的に打ち消してくれますね。
     
    一方で、これら機械音に普段からどれ程、注意を払っていたか、と言われると脳が意識しなくて良いノイズとして処理してくれていたような類の騒音なので、ノイズキャンセリングの効果をしみじみ感じるような類で無いのは確かです。オフにすると「ああ、こういう雑音に囲まれていたのね」と気づく程度。
     
    なので、、、例えばあなたがカフェで読書中、耳についてしまい 煩わしい臨席の声、例えば中年女性がパートタイムで働く職場の同僚パートに対する醜い陰口は消してくれませんし、反対の席に座るヨレたスーツを着た中年男性が後輩社員に熱弁する自慢と誇張が混じった仕事論も消してくれません。
     

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    実際、Linner NC50のノイズキャンセリング性能は約28dBと謳われており、これはBOSE社Quiet ComfortシリーズBOSE QC35II の「約100dB相当」とは比較にならない差。
     
    とは言え、BOSE QC35II が約4万円弱なのに対し、Linner NC50は先述のように約7,000円程度と、実に価格差5倍ですから、どちらを正解とするかは悩ましいところですよね。
     

    Bose QuietComfort 35 wireless headphones II ワイヤレスノイズキャンセリングヘッドホン Amazon Alexa搭載 ブラック
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    他にもイマイチな点を挙げるならば・・・
     
    (基本的にそんなに無いものの)、細かく聴いて行くと「音の解像感」に不足感があるのは否めません。昨今ではBluetooth接続でも高音質な製品が出回っている状況からすると、やや古い世代の音に感じるのは確か(Bluetooth 4.1対応)。
     
    Linnerは対応コーデックの仕様を明かにしていないので(少なくとも商品説明等には記載が無いため)詳しくは分からないものの、AACには対応していない模様。
     
    他にも盲点だったのは、本体自体の風切り音が激しい点。
     
    イメージし難いでしょうが、風の吹く屋外で用いると、Linner NC50のケーブル上にあるリモコン部分(や少し太めのケーブルなど)に風が当たり、意外な程の風切り音を発します。
     
    それほど強風でも無い中で、ケーブルを伝って感じる風切り音は中々厄介。これまで幾つものイヤホンを使って来ましたが、ここまで顕著に感じるのは初めてデシタ。
     

    Linner ノイズキャンセリング イヤホン bluetooth 防水 高音質、ヘッドホン ブルートゥース スポーツ ワイヤレス マイク付き、イヤホン ブルートゥース ワイヤレス iPhone Hi-Fi NC50
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    ノイズキャンセリング性能などに期待すると、肩透かしを喰らってしまうものの、実際に聴いてみると素直な音色が意外な程に心地よく感じます。
     
    素人の私見ですが、この素直な音はドライバーユニットやサウンドレジスタ等、音を耳まで伝えるアナログ面での造りの良さにあると推察しています。
     
    標準で付属するイヤーパッドはやや硬質で私の耳にイマイチ馴染まなかった為、ヤマハ製イヤホンEPH-R32に付属のイヤーピースに変更(※)。
     

    ※一点、留意しておきたいのは通常のイヤホンはハウジング部分とイヤーピース接続部分が只の丸型ですが、このLinner NC50のハウジング側は楕円状となっている為、イヤーピースによっては上手く装着できない(もしくは簡単に外れてしまう)場合があります。他社製イヤーピースを用いる場合はこの点に注意をし、少しキツめにハウジングに装着されるものを用いると良いと考えます。

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    まとめ「悪くないよ、ホント」。
     
    前述のように素直な音色と、それを下支えしてくれる控えめなノイズキャンセリング機能との相乗効果(そして私は自分の耳にフィットする好みのイヤーピースに変更した事)で長時間でも疲れず「音楽鑑賞」や「ながら聴き作業」に没頭できる良いイヤホンと考えます。
     
    ベストでは無いけれども、ベターな選択(とりわけ価格を考慮すると尚更)なイヤホン。
     
    今まで5,000円〜10,000円程度の「中の下」クラスの有線イヤホンを使っていた人が「Bluetooth無線」且つ「ノイズキャンセリングを試してみたい」用途にマッチする、それが私のLinner NC50に対する感想です。
     
    気になる方は是非お試しあれ(安いしね)。[了]
     

    ノイズキャンセリング機能:最大28dB相当
    周波数範囲:20 Hz 〜 20 kHz
    充電ポート:Micro USB
    充電時間:約2時間
    待機時間:約400時間
    防滴性能:IPX4
    Bluetoothバージョン: V4.1
    Bluetoothプロファイル:HFP V1.6/HSP V1.2/A2DP V1.2/AVRCP V1.4
    コーデック:不明(SBCと推察。AAC非対応と思われ)

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    追記:「Linner NC50」と「Linner NC50 PRO」の違い
     
    私が購入したNC50にはパッケージに「PRO」表記がありました。このPROとそうで無いものの違いを明確に記載した情報が無く、私の推察ですが「ANC(アクティブ・ノイズ・キャンセリング)」ボタンの動きの違いにあると考えます。
     
    2017年に発売された「初代」のNC50では、ANCボタンにノイズキャンセリング機能のON/OFF以外にも音量を下げて周囲の音を聞きやすくするモニターモードという機能がついていました(ANCボタンには「ANC/Monitor」と書かれていた)。
     
    これに対し、2018年には同じNC50でもシレっとANCボタンからモニターモードが無くなって、ANCボタンからもMonitorの文字が消えています。この改良版がどうやら私の持つ「NC50 PRO」のようです。PROでは純粋にANCのON(起動後に一度押す)/OFF(ANC作動中に3秒長押し)の機能しかありません。
     
    因みに、NC50 Proと言えばLinner公式サイトでは同社が出すiPhone/Android用アプリ「Linner Go」(イコライザ機能などをスマホのアプリから操作できる)にNC50 Proが対応予定のような記載がありますが、未だに(2019年9月現在)アプリ対応はしていませんね。期待して待っていて良いものなのでしょうかねぇ・・・
     

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